介護事務(ケアクラーク)の仕事内容とは?
事務仕事以外の業務もあるの?
介護報酬の請求業務などを行う介護事務(ケアクラーク)のお仕事。デスクワークと思っていたけど、転職先の実情はちょっと違っていて…。 今回は、介護事務(ケアクラーク)に転職した先輩の経験談を、せっかくの転職を失敗に終わらせないためにも、ぜひ参考にしてください!
《事例1》介護事務(ケアクラーク)での採用なのに、現場を手伝ってと言われて悩んでます
介護施設の事務職として勤め始めて8か月。せっかく通信講座で介護保険のことを勉強して転職したのに、介護報酬請求業務以外の雑用が多くて、ちょっととまどっています。しかも最近、介護スタッフが辞めたこともあり、施設長から現場を手伝ってと言われてしまって…。今は、掃除や調理などの生活援助のサポートもしています。もともとケアの仕事がしたくて就職したわけではなかったので、どうしたらいいか悩んでいます。
アドバイス・・・メインの仕事は「介護報酬請求業務」。だけど施設によって業務範囲はさまざまです。
介護事務(ケアクラーク)の重要な仕事といえば、介護報酬請求業務(レセプト作成)です。しかし、介護報酬請求業務だけが介護事務(ケアクラーク)の仕事ではありません。たとえば、ケアマネジャーの補佐的な業務も主な仕事のひとつ。ほかにも、窓口業務や電話応対をはじめ、労務管理や経理、施設の備品類の管理・発注、連携機関への連絡、提出書類の作成など、幅広い業務があります。さらに職場によっては、事務系の仕事以外に、現場の仕事を手伝うケースも多いようです。応募職種が「介護事務」や「ケアクラーク」だから、デスクワークだけだと決めつけてはいけません。実は、介護事務(ケアクラーク)がどのような業務を担うかは、施設の規模や人員状況、事業者の考え方次第で異なります。事務系の仕事に専念できるところもありますが、もともと、“介護事務(ケアクラーク)と現場の介護業務の兼任”、として募集している事業者もあります。あなたは思っていた仕事内容と違った、と感じているようですね。今後その状況がずっと続くのか、一時的なものかなど、この機会に施設の方針を確認してみてはどうでしょう?もし今後も介護スタッフの人員不足が続き、介護補助が常態化するのなら、どこまで手伝うのかも確認しておくべきです。たとえば、「生活援助」といわれる食事作りや配膳、掃除、洗濯などを担当するのか、あるいは、食事の補助や着替え、おむつ交換といった「身体介護」の補助まで要求されるのか。「身体介護」をするには専門的なヘルパーの資格が必要です。資格がない人に身体介護の仕事をさせようとするのであれば、その事業者には問題がありそうです。また仕事の範囲が「生活援助」までであったとしても、あなたが不満に感じているのであれば、事務以外の仕事についてどう考えるかを改めて自分に問い直してみてはいかがですか。この状態を続けるのが厳しいと考えるなら、施設長などに正直に今の自分の悩みを相談してみることをおすすめします。ただ、介護事務(ケアクラーク)の求人の多くは、介助の手伝いも含めたオールラウンドな業務を求められることが多いのが現実です。だとしたら、「介護事務(ケアクラーク)なのに介助までするなんて…」とマイナス方向に考えず、介護業務に携わることをポジティブにとらえてみては? 介護事務(ケアクラーク)の仕事を続けるうえで、現場を知ることはきっと役に立つはずですし、仕事の幅も広がるでしょう。また、介護職の仕事は、介護事務(ケアクラーク)以上にニーズがあります。正社員はもちろん、パートや派遣でもたくさんの募集があり、全国どこでも、何歳でもできる仕事。キャリアアップの道筋や、将来の安定性は介護事務(ケアクラーク)以上です。この際、思い切って介護職員初任者研修の資格を取ってみる、といったチャレンジもアリかもしれません。プライベートでの家族の介護にもきっと役立つことでしょう。それでも、自分がしたい仕事と、実際に求められる仕事がどうしてもマッチしないと考えるのなら、事務に専念できる施設などへの転職を検討してみるのが良いでしょう。その際は、応募前、あるいは面接の場で、その施設で介護事務(ケアクラーク)として担当する仕事内容の詳細をしっかり確認するようにしてください。
《事例2》繁忙期の残業が予想以上で、家庭との両立が難しくなってきました
主婦業の合間にできる仕事をしたいと思い、週4日勤務で、介護事務(ケアクラーク)のパートを始めました。職場のスタッフはみないい人ばかりで、環境は快適です。ただ、問題は残業の多さ。事務のパートだから残業はほとんどないと思っていたのですが、実際は、介護報酬の請求業務で月末月初は多忙を極めます。残業だけでなく、予定外の出勤もあって、家族からはクレームが…。このまま続けられるかどうか、不安になってきました。
アドバイス・・・介護事務は月末月初が繁忙期。事前に家族にも伝えておいて
介護事務(ケアクラーク)のメインの仕事は介護保険に関する手続きです。介護保険の集計は1か月単位なので、その後の介護報酬の請求や利用料の請求作業も含め、月末から翌月10日頃までの期間は大忙しです。これはどの事業所もほぼ同じです。介護事業所にとって、売り上げに直接反映する作業なので、ミスは許されません。また、毎月10日という国が定めた締め切りもずらせません。ですから、介護事務(ケアクラーク)の仕事と家庭をスムーズに両立させる場合は、「月末月初に繁忙期がある」という介護事務(ケアクラーク)の仕事の特性を、事前に家族に理解してもらった方がいいでしょう。介護事務(ケアクラーク)の繁忙期を知らずに働き始めた場合は、家族の理解を得るのは大変かもしれません。しかし、日々の業務の中でも、工夫できることはたくさんありますよ。
!!ここでPOINT!!
・いつでもできる仕事は、忙しい月末と月初以外の時期にできるだけずらす
・パート勤務を月末月初は週5日、中旬は週3日などに調整してもらう
家族の了解が得られるのであれば、上司やケアマネジャーに実現可能かどうか相談してみることをおすすめします。また、学校の行事などは変えられませんが、家族との外出・レジャーなどは、できるだけ月末月初は避け、中旬に集中させてはどうでしょうか。そうした工夫をしても、どうしても家庭との両立が難しいようであれば、転職も選択肢のひとつ。その場合は、家庭の事情を考え、残業ができなくてもOKという職場を探すことになります。面接で、残業ができない理由をしっかり説明し、業務のスケジュールなどを確認しましょう。
残業なし、日中のパート勤務という条件で探すのであれば、介護事務(ケアクラーク)にこだわらず、施設のパート介護職に転職するという道もあります。もし、今の職場が働きやすく自分に合っていると感じるならば、その職場内でパート介護職へ異動することを考えるのも手です。その場合は、施設長に職種変更を相談してみましょう。
□ケアクラークは患者やその家族と密接に連絡を取り合い、情報を共有する必要があります。
■他者の感情や状況に敏感であり、エンパシーをもって接することが求められます。患者やその家族が抱える心理的なニーズに理解を示すことが重要です
□ケアクラークは患者の医療や健康に関する問題に対処する役割を果たし、複雑な状況に適切に対応するため、問題解決能力が必要です。
■医療文書や患者の情報を正確に管理し、手続きを効果的に進めるためには、組織力と注意力が不可欠です。
□ケアクラークは基本的な医療知識を持ち、患者の状態や治療計画について理解している必要があります。ただ、医療プロフェッショナルではなく、補助的な役割を果たすため、深い医学的な知識が必要なわけではないようです。
■ケアクラークは時に緊急の状況に直面し、ストレスの多い環境で働くことがあります。冷静さを保ち、効果的に対処できるストレス耐性が求められます。
☆これらの特徴を持つ人は、ケアクラークとしての役割を果たすことができるのではないでしょうか☆